2014年8月27日水曜日

究極の自動給水システムの製作(1) 概要



この投稿は風太くんの別ブログ「水耕栽培装置自作教室」用に纏めた物です。

水耕栽培成功のポイントの一つは水を切らさない事です。方法は

①水位を知る為に浮きで作った水位計を付けて減ったら手で補給する。
これは常時水位計をチェックする必要が有り、水の補給も大変です。水を枯らさない様に家を空ける事などできません。

②ポンプ+タイマーで補給する方法。
これも植物の吸水量を適当に判断する事なので、水を溢れさせたり、吸水量に追いつかず水不足になったり、不安定です、電気配線が必要で且つ装置が高くつく。

③ポンプ+フロートスイッチで水供給する。
これは確実な方法ですが、フロート・スイッチは結構故障が多く電気配線が必要で且つ装置製作が大変高くつく。

これらの欠点を解消したのが水奴隷から解放される魔法の装置として私が考案したミニフロート式自動水位調整器です。
高校の物理の時間で習ったサイホンの原理の応用です。
「容器をホース等で連結して水を入れると水は水位の高い所から低い所に移動しやがて同じになります。」この原理です。

上の写真の真ん中の透明な容器の中に手のひらに入る大きさのミニフロートが入っています。トイレのタンクの水位を保つボールタップの小型版です。
このミニフロートの入った装置を自動水位調整器と言います。
ミニフロートを介し水を供給すると水位が上がりフロート部を押し上げてフロートに連結した止水弁が働き水が止まりそれ以上水位が上がりません。自動水位調整器と3台の栽培槽が繋がっている為に4者の水位は同じになります。
栽培中の植物が吸水して水位が下がるとサイホンの原理が働き水位の高い栽培槽から水が移動しますそしてフロートが下がり水がタンクから補給され水位を常に一定に且つ連続的に保ちます。
ミニフロートは50cm以上高い所に設置した養液タンクとホースで連結しており、養液タンクの水が無くなるまでこの仕組みが働き栽培槽の水位を一定に保ちます。
養液タンクをおきくすれば家を空けても大丈夫、電気もポンプの要らない正に魔法の水供給装置
です。この3年間この装置を使い随分と水補給が楽になりました。
我が家では19カ所給水必要な栽培装置がありますが、防虫網に囲まれたベランダの養液タンク2台に給水するだけ、やぶ蚊に悩まされず助かっています。
ただ一つの欠点は4mmのチューブと4mmの直継手を使う為に配管詰まりが良く起こる事です。
特に我が家では風呂の残り湯を使う為に余計詰まりが起こる確率が高くなりこの改善を進め、目途が立ちましたので究極の給水システムとして3回に分けて紹介します。

2014年8月25日月曜日

究極の自動給水システムの完成



ミニフロート式自動水位調整器のミニフロートは今まで120個程水耕栽培愛好の皆様方に購入頂き大変喜ばれています。
我が家でも10個稼働しており、水遣りは全てベランダに設置したタンクに補給するだけ、水奴隷から解放されて楽ちん水耕栽培を楽しんでいます。
ところがこのシステムの欠点は4mmチューブとその接手を使う事でした。
この4mmチューブでタンク→ミニフロート→自動給水器→各プランターと繫いでいましたが、時々パイプ内、継手部が詰まります。
今年はタンクからの主配管に15mm又は9mmのゴムホースを使う改善を行い、トラブルは減りましたが、4mmパイプと継ぎ手を使う部分の詰まりは4度発生しました。
ミニフロート内部の通路は1mmの穴ですが何故か余り詰まりは発生しません。

我が家ではエコ生活の為、風呂の残り水を使う為に余計にフロッグが溜まりやすいと思いますが、
エコ生活を変えるつもりはありません。夏場でも殆ど風呂の残り水で足ります。
何とか4mmチューブの呪縛から解放されないか?と考えた挙句たどり着いたのはホームハイポニカもどきで使っていたTSバルブ、給水栓を使う事です。
プランターや自動給水器本体の壁は非常に薄く且つ接着し難いポリプロピレンやポリエチレン製で継手を接着しても力を加えると接着部が外れる故障が多々ありました。
今回の改善はTSバルブ13(下写真の下の部品)と20.8mmOリングとTS給水栓13mmを組み合わせる事です。全てホームセンターで手に入ります。
TS13mmの継手は丁度15mmのゴムホースをやや硬いですが内外にワックスを塗って押し込むと水漏れ無く完全に繋がります。
プランター、給水器本体それどれの側面に21mmのホールドリル(丁度ポールプランターの穴明けに使った物がぴったりでした)で穴を開け、丁寧にバリを取りOリングをはさんでTS給水栓にTSバルブをねじ込みます。
残念ながらプランターの側面は凸凹の模様が付いている為にOリングが上手く働かずシールコートが必要でしたが、給水器本体の平らな壁の場合はシール剤を塗らずに済みました。
ミニフロートは以前の記事のパワーアップ改造版を使用し9mmホースで配管しています。
注水してみますと、15mmゴムホースで連結した効果は抜群で3つのプランターの水位に差が無く
水位が上がっていきます。
これだったら多少のゴミ混入が有っても詰まることはありません。メンテフリーの給水システムの完成です。

我が家の標準システムとして、順番に改造していきたいと思います。

2014年8月23日土曜日

24時間タイマーが故障して



ポールプランターの小松菜が枯れてしまいました。
この2年間、夏場は青虫の被害が多くて栽培意欲を無くす為にポールプランターは休止していました。
今年は防虫網を強化して害虫があまり寄り付かなくなったので夏も稼働しています。
この所の猛暑で、日中は萎れた状態になり夜に回復する毎日が続きました。
ポールプランターは中心に挿入した栽培床から染み出す養液を苗床の不織布を通じ植物に供給するという言わば毛管現象に頼った構造の為、猛暑日は給水が間に合わないのか?と思っていました。
所がそうではなかった様です。
ポンプを間欠運転している24時間タイマーが正常に動かず、ON/OFF制御がタイマー通りに作動していなかったのが原因でした。完全に止まっていたら気が付いたのですが時々動く為に気が付くのが遅かった。隣のサニーレタスは何とか生き延びました。
24時間タイマーはホームセンターで購入した中国製で1000円程度の物です。24時間2年半連続して、機械的にON/OFFの繰り返しを続けていた訳ですので、無理もないか?と思い取り替えました。
取り替えたら日中萎れた状態になりません(但しこの所天気が悪いので何とも言えませんが)タイマーの原因の様な気がします。
このタイマーはエヤーポンプにも繋がっています。この所2期作目のキュウーりが急激に枯れ始め老化現象と言われる尻すぼみキューリが出来始めました。
これも暑さのせいかと思いましたがもしかしたらタイマーが原因かもしれません。キューリの栽培プランターは10Lの小型の為、許容溶存酸素量が少なく不確実なエヤー供給がストレスを与えたのかもしれません。